AKILA's えgo

音楽、ドラム・・・のんべんだらりと気になった事上げとります。

私的思想として

今年入って、自分の中で影響を与えたバンドのアルバムがリリースから20年や30年を迎えたっていうのを、以前gooブログ内で投稿していたが、このバンドのアルバムもリリースから30年を迎えたっていう事実に今更ながら気付いた。

BLIND GUARDIANの『IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE』。フルアルバムとしては5thにあたる。

ドイツ産のパワーメタルバンドはHELLOWEENを始祖として、ドラムのツーバスによる疾走感とオーディエンスが合唱したくなるような親しみやすい旋律/歌唱を多く備えている事から、所謂メロディック・パワーメタル誕生の地と見なされ、日本では一時期SCORPIONSやACCEPTを差し置いて、彼らの様な音楽形態をジャーマンメタルと称していた事もあったね。

ただ、オレ個人としては、この手の所謂メロパワ系に触れたのは2000年に差し掛かるかどうかという辺りで、きっかけはGAMMA RAYからだった。
そこから少し経ってから、Victorから日本でも人気のメロパワ系バンドのコンピレーションアルバムがリリースされていたのを手にした時にまともに聴いたのが、今回の主役であるBLIND GUARDIAN。

あのコンピレーションアルバムに収録されていた「BORN IN A MOURNING HOLE」を聴いた時はちょっとした感動をおぼえて、直ぐにそのアルバムを手に入れたいと思ったし、その後からこのバンドのそれまでリリースされたアルバムを追っていく事になった。

実は『IMAGINATIONS~』くらいまでのBLIND GUARDIANは、ギターリフの荒々しさとツーバス踏みっぱなしなドラムの突進力から、一部ではメロディックスラッシュメタルなんて呼ばれていた事もあり、ハンズィ・キアシュのキレイさよりも攻撃的と捉えられる歌唱も、一連のメロパワ勢と距離をとった存在にしていたかと思う。

その辺りの攻撃性も魅力であるが、言っても彼らもやはりメロパワ一派に変わりはなく、真骨頂はオーディエンスを巻き込む旋律。
バンドがバッキングやリズムを疎かにしているワケではないが、耳につくのはリードギターと合唱を促す歌唱。

『IMAGINATIONS~』は、メロディックスラッシュとしての極致と言える前作4th『SOMEWHERE FAR BEYOND』から、より複雑かつ大作指向な曲展開を施したプログレッシヴアルバムとなった、バンドとして分岐点に当たるアルバムだったと今なら捉える事ができる。

アルバム名にもなっている冒頭の「IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE」から既にバンドが前作から明らかにネクストレヴェルに到達した雰囲気を醸し、それまでにも存在していた突進型の曲に於いてもフックの在り方・聴かせどころは説得力が増している。

先に挙げた「BORN~」もその一つにあたり、「I’M ALIVE」や「SCRIPT FOR MY REQUIEM」など、この辺りの曲というか、アルバムの曲殆どが、2000年代序盤までのライヴに於いては確実に3~4曲以上セットリストに入っている点に於いて、『IMAGINATIONS~』が別格になっている事を物語っている。

オレはこのアルバムがバンドに正式に触れた最初の一枚であり、BLIND GUARDIANの音楽を捉える上での基本軸となっている。
そこからいよいよリアルタイムでアルバムを入手する事になった『A NIGHT THE AT OPERA』くらいまでが、正直このバンドを熱心に聴いていた時期となった。
以降もリリースされるアルバムを聴いていたが、ドラムのトーメン・スタッシュが『A NIGHT~』でバンドを脱退してからバンドの質感が変わり、音楽に宿る攻撃性に魅力を感じられなくなってしまった。残念な事に。

トーメンのドラムの突進力は、当時のメロパワ界隈に於いては随一と思うし、彼なりのグルーヴをバンドに投影させていた事も、BLIND GUARDIANの音楽を形作る上で大きな影響を齎していた。
ただ、トーメンはそれまでのメロパワ路線に拘っていたのに対して、他メンバーがそこから外れた、もっと歌を主軸とする方向性を主張し始めた事で、袂を分かってしまった。

オレとしては、メンバーチェンジが起こったとしても音楽自体の魅力が損なわれなければ別に気にしないんだが、バンド内での方向転換時に脱退したメンバーの役割が実は大きかった、というのがBLIND GUARDIANでは見えてしまったのでね。

現在のバンドは母国ドイツでは揺るぎない大物バンドとなり、今でもアルバムはリリースしているが、それに伴ってか楽曲の洗練度合が増してきてしまい、かつての生々しく荒々しい響きは陰に潜んでしまった。

オレの聴き方も残念な方向ではあるが、このバンドに関しては、『IMAGINATIONS~』、あっても『SOMEWHERE~』くらいしか耳にしなくなってる。
でも、今でもこのアルバムは聴いているんだよね。聴かなくなって久しいバンドやアルバムなんて幾らだってある中で、二十数年前から今でも聴いているワケだから、このアルバムがいかにテメェの中で刺さっているかって事だよな。

今でも、「BORN~」は聴いていて高揚感を覚える、BLIND GUARDIANでは最も好きな曲となっている。
その中でもう一つ好きなのが、同アルバムに収録されている「ANOTHER HOLY WAR」。この曲もスピードナンバーだが、コーラスパートやリードギターのフレーズでの盛り上がり方がありながら、何処か哀愁も漂うドラマティックな楽曲。

最近になって、自分のドラマーとしてのキャリアがダメになる前に、少なくともこの曲は演奏できるようになりたいという縁起でもない思想の中で思い浮かんだのが、この2曲。
別に誰かとこの曲を演奏するとかそーいうのではなく、単にオレがこの曲のドラムを一曲通して演奏できる様になっておきたいっていう願望。

細かい部分はさておきとしても、決して出来ないレヴェルのものではないってのが実際に挑戦してみての感想。
特に「ANOTHER~」は、マーチングスネアのフレーズが大好きで、普段あんな感じのフレーズなんてドラム叩いていて使わないから余計に魅力的なんだよね。

リリースから30年。
オレの音楽的嗜好に今でも存在し続ける、メロパワシーンにとっても歴史的名盤の一つであるのは間違いないアルバムだと思うよ。